車庫証明の要否:使用の本拠が変わらない移転登録

移転登録手続きの場合、ほとんどが使用の本拠の位置を変更します。所有者が変わることで使用者も変わりますから、それに伴って使用の本拠の位置も変更になります。
しかし、稀に使用の本拠の位置を変更しない移転登録手続きがあります。

例えば、法人Aから法人Bへ所有者を変更する場合で、AとBが本店登記を同じ場所でしていた場合です。そのような場合、車庫証明の提出は必要でしょうか?
今回は法人に限定して解説いたします。


使用の本拠の位置とは

過去の記事でもご紹介していますが、使用の本拠の位置とは、「使用者となる個人や法人が自動車を実際に使用する場所」のことです。原則、個人は住民登録をしている自宅住所、法人は登記している住所となります。

原則と申し上げているので例外もあります。例えば、法人の場合、事業所を複数持っていて、そのすべての事業所を登記しているわけではありません。ですから、履歴事項全部証明書(商業登記簿)に登記のない住所を使用の本拠の位置として自動車登録を行う例も多々あります。ただ、このような登録をする場合は、使用の本拠の位置としようとしている場所が、法人にとって事象に関係のある場所であることを証明する必要があります。実際に運輸支局では、それを証明する書面を求めています。

使用の本拠の位置の例外時に運輸支局が求める書面とは

上述からの続きとなります。例外的に登記されていない場所を使用の本拠の位置として登録する場合、運輸支局では以下のような書面の提出を求めています。

公的機関発行の事業証明書又は営業証明書、継続的に拠点があることが確認できる課税証明書、電気・都市ガス・水道・固定電話料金領収書のいずれか(発行されてから3ヶ月以内のもの)

営業証明や課税証明書などを準備し、それを他の登録手続き書類と一緒に提出することによって、登記されていない場所を使用の本拠の位置として登録することができます。

つまり、法人の場合で、AからBへ使用の本拠の位置を変更せずに所有者変更をする場合、上記の書類を追加書類として提出すれば手続を完了させることができます。

しかし、違和感を覚えませんか?
営業証明書や課税証明書を取得することが一般的かどうか、ということです。一般的ではないので、車庫証明を取得し、これを公的機関からの証明として添付するケースが圧倒的に多いわけです。

「使用の本拠の位置」に変更がない移転登録について整理します

「使用の本拠の位置」に変更がない移転登録であっても、車庫証明を取得し添付するのが、移転登録の王道と考えるべきです。

ただ、新所有者となる法人が「使用の本拠の位置」を履歴事項全部証明書に登記していた場合に限り、車庫証明は不要で履歴事項全部証明書を添付して手続きを行うことが可能です。

このようにに整理するのが、現実的な手続き方法となります。


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