学校で生じる困りごと

私は教員という仕事も経験をしてきました。学校では様々なことが起こりその対応も多岐にわたりました。ベテラン教員に言わせれば「時代が変わった」という表現をよく使います。しかし私は、今も昔も様々なことが起こることは変わらないと思っています。

ただ、昔と違う点をひとつ挙げるとするならば、スマホが登場してきたことと核家族化が進んだことで家庭での教育力や子供に対する社会の寛容度合いが変わってきたような気します。

スマホの登場でSNSにまつわる子供同士のトラブルが増えました。さらに核家族化が進んだことで、子供が自宅で独りスマホを操作する機会(時間)が増えまたした。さらには、親と子が触れ合う機会(時間)も減り、目が行き届かないことも増えています。そうなるとかつては長い目で躾をしてきたものが、現在では短時間で躾ける必要性に迫られます。すぐ叱ったりペナルティを与えなりと寛容さがなくなり、子供も生きにくい時代になっているのではないかと感じます。

家庭内のことはその家庭にお任せするしかありませんが、問題は子供同士のトラブルです。
スマホの普及でいじめをはじめとするトラブルが増えています。そして、そのトラブルの解決を学校に依頼するという不思議な現象が起こっています。スマホを買い与えているのは家庭ですから、スマホの適切な使用を指導する責任は家庭にあります。ただ、家庭ではこのような認識はなく、さも当然のように学校に対して問題解決を求めてきます。

スマホにまつわるトラブルは、学校生活中のトラブルではないので解決するにしても即時性がなく、さらには学校の備品で起こったトラブルでもありませんから、各家庭でどのような使わせ方をしているかもわからないままに問題の解決だけ求められるわけです。
このような状況で学校が十分な対応をとることは難しいでしょう。しかし、保護者は学校側の対応に納得がいかなければその点を主張し続け、どんどん問題がこじれていくわけです。

保護者の方はまずこのような不思議なことを学校に求めている実態を知り、学校の対応に対し過大に期待することなくむしろ自身で解決するぐらいの気持ちをもつべきです。ただ、保護者自身で解決するのも難しいと思いますので、このような場合に第三者に間に立ってもらうことが大切だと思います。

第三者がなぜ必要かというと、どうしても我が子を擁護する気持ちが潜在意識にあるせいで、起こったトラブルを冷静にバランス感をもってとらえることが保護者には難しくなります。
行政書士は弁護士とは異なり代理人となって相手方とのトラブルを収束させるまでの権限を持つことはできません。当方では相手方とのトラブルを第三者として客観的にとらえ、どのように解決していけばよいかを助言させていただく程度です。その上で相手方に対して何らかの通知を送付することで相手方にも改善や解決を求める方法を取らせていただきます。大切なことは行政書士という立場の者が客観的に問題を検証し、その上で通知を送付したという事実を相手方に知ってもらうことです。

最もよくないことが当事者同士が感情的になってしまい、解決できるものもできなくなるというケースです。行政書士が関わることで少なくともそのような最悪なケースは避けられます。
実際にトラブルを抱えられている方は、客観的な第三者がどのように事態を評価するかを一度お試しいただくことをお勧めします。

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